M&Aとは? ~ M&Aという取引の特徴
M&Aとは要するに、会社や事業を売買などによって移転する取引です。
ただ、日常的な売買と比べて、大きく3つの特徴があると考えられます。
① 取引対象の特殊性
取引対象である会社や事業は、いわば一点物の商品です。
それぞれに個性があり、この世に同じものが二つとありません。しかも、事業は日々動いていますので、刻々と状況の変化する生ものでもあります。
②取引内容の専門性
M&Aの取引では、特有の専門知識や経験、ノウハウなどが求められます。
普段からなじみのある日常的な売買やサービスなどと違い、会社や事業という複雑な一点物の生ものを対象とした取引であるがゆえです。
取引対象である会社や事業の特性をきちんと理解・分析したうえで、取引の方法、価値評価、契約条件、税務面など、専門知識やノウハウを活かした対応が必要です。
③ 取引額や責任が相対的に高額
ケースバイケースですが、取引額や当事者の責任が相対的に高額となりがちです。
個別の資産やサービスの取引と違い、会社や事業を一体として丸ごと取引するためです。
しかも、いったん終えた取引を解消して巻き戻すことは、基本的に困難です。
また、取引額が高額であるがゆえに、取引に伴う経費や、取引後の取引相手に対する補償責任なども重いものとなりがちです。